ENTRY #95
感動した彫刻
| Posted by 棚田康司 | Date: 07.09.21 PM06:54 |
彫刻を見て涙が出てきたことが、二回ある。
一度目は、2001年のドイツ滞在中、クレクリンゲンいう田舎街にある教会の中でのことだった。
リーメンシュナイダーという中世の彫刻家が作った「昇天のマリア」を見たとき、
あまりにも美しい木彫の前で、何故か自然と涙が出てきた。
何故、涙が出てくるのかわからなかった。
でも、僕はそのまま食い入るようにマリア様を見ていた。
二度目は2003年、「彫刻の身体」展に出品していた森淳一さんのrunという作品を前にしたとき。
精緻に彫られた真白い大理石は、素材を超えて別のもののようになっていた。
一人の作家が全身全霊を込めて、ただ眼の前にある素材を何日もかけて格闘した証し。
一見、触れたらバラバラと壊れてしましそうな彫刻は、僕には恐ろしく強固に存在を示してくれた。
作品は、人の頭よりも上に壁展示されていて、見上げて鑑賞することしかできない。
突然、作品が白い壁にじんわりと同化していくようになった。
僕は泣いていた。
涙がレンズのようになっていたのだった。
顔をさげると、ポタポタと涙が落ちた。
その森さんがグループ展をするようだ。
新展開がありそうなので、今からとても楽しみにしている。
アテンプト :森淳一、柴田健治、谷山恭子、田口和奈
9月26日(水)~12月9日(日)
カスヤの森現代美術館
http://www.museum-haus-kasuya.com/


